DHCP option43を使ってAPをWLCにJoinさせる
本記事は下記のアドカレ記事として執筆しています。
SFC-RG Advent Calendar 2017 - Qiita
経験上、本話題は英語での記事はヒットするものも、実際に動いた実績のある設定例が、公式以外で日本語で公開されているケースをあまり見ないなーと思ったので書き残しておきます。
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たくさんのアクセスポイント(AP)を集中管理できるのがワイヤレスコントローラー(WLC)ですが、初期状態ではAPは自分たちがどのWLCへ帰属(Join)して良いのかわかりません。そこで、まずAPがWLCを検出できるようにしてあげる必要があります。
Cisco WLCでは、APをWLCにJoinさせるための設定方法がいくつかありますが、そのうち個人的に最も理解がしやすい/手間がかからないと思われるLinux DHCPサーバーにoption43の設定を書く方法を紹介したいと思います。(他にもスイッチでのoption43設定、Cisco ISC DHCPサーバーでの設定等があります)
DHCP option43とは
DHCP option43はベンター固有オプションです。これを利用することで、APにWLCの管理インターフェースのIPアドレスを教えることができます。この設定はスイッチに入れることもできますが、今回はLinuxのDHCPサーバーで行う場合の設定方法を紹介します。
前提
- DHCPサーバの構築が完了している
- WLCの初期設定、Interfaceの追加、WLANの追加設定が完了している
実際の設定例
DHPCサーバー内の/etc/dhcpd.confの該当カラム(自分の環境ではAP-WLC間のマネジメントセグメントであるwireless-mgmtのVLAN)のカラム内に書きます。
*ただし1つのDHCP poolを1種類のAPにだけ割り当てることが可能なため、APの種類が増えた際は、異なるDHCP poolを設定する必要がある。
#wireless-mamt
#vlan XXXX
option space Cisco_LWAPP_AP;
option Cisco_LWAPP_AP.server-address code 241 = array of ip-address;
subnet X.X.X.X netmask X.X.X.X { #wireless manegement内のWLCのアドレスとネットマスク
pool {
省略
vendor-option-space Cisco_LWAPP_AP;
option Cisco_LWAPP_AP.server-address X.X.X.X; #managementネットワーク内のwlcのアドレス=ポータルでアクセスするときのアドレスです
}
}
これで終わりです。WLC側でこのDHCPサーバーのアドレスを明示的に指定しておけば、APをPoEスイッチに接続すると、DHCP経由でAPにWLCのアドレスがアドバタイズされ、APがWLCを検出できるようになります。
*注意点としては、DHCPサーバーがあらかじめ構築されていないと本設定は動かないため、あらかじめサーバーを構築しておきましょう!